米大統領選でトランプ氏が日米安保は不要と述べているが日本は大丈夫か?
日本の安全はアメリカ軍駐留によって実現されている
日本は今、日米安保条約のもとアメリカ軍が駐留していますが、もし日本からアメリカ軍が撤退した場合、日本の安全保障は果たして大丈夫なのか?
アメリカにとって海兵隊の基地が沖縄でなければならないという理由はありません。
なぜかというと、アメリカにとって海兵隊というのは乗り込んでいくという部隊ですから、訓練する場所は沖縄じゃなくてもいいわけです。
現在、アメリカ軍の作戦の中心は中東地域であり、それに見合った環境で訓練するわけですけれども、沖縄とだいぶ環境が違いますよね。
どういうところで訓練しているかというと、基本的に環境が似ているオーストラリアなどでやっていると言われています。
では、なぜアメリカ軍は沖縄に駐留しているのか?
それは、アメリカにとって条件がいいからです。
日本がいわゆる思いやり予算としてお金を出してくれる、または、地位協定があるからであり、これがアメリカが沖縄にいる最大の理由だと思います。
トランプ氏の日米安保の考え方
こういう日米安保の問題をめぐって、トランプ氏はニューヨークタイムズのインタビューで日米安保について述べているんですけれども、そこで何を言っているのかというと、日米安保は基本的におかしいと言っています。
なんでかというと、不公平だというんですよね。日本が戦争になったときアメリカは日本を守らなければならないが、逆の場合、日本はアメリカを守る義務はなく、一方的な合意であると言っています。
日本がアメリカに安全保障を依存するのであれば、日本はもっとお金出すべきでしょう。でないと撤退しますよ、ということをトランプ氏はちらつかせているんですよね。
つまり思いやり予算をもっと増やせ、と言っているんです。
さらに現状認識としては、アメリカは世界の警察ではないですよと。アメリカはアメリカの国益の為にやっていくんだ、アメリカ第一主義なんだ、と強調している。
東アジアでは、北朝鮮の脅威がある、あるいは中国の問題もある、どうするんだと言ったときに、日本は日本で核武装してください、とそんなインタビューを答えているですね。
これはトランプ氏の一人の暴言では済ませれないと考えておかねばなりません。
おそらくトランプ氏を支持しているアメリカの底流にあるひとつの潜在的な意識とか、本音の現れと捉えるべきです。つまり日米安保がずーっと永続的に続くというのは不確定要素であり、
アメリカの側からノーを突きつけられる可能性がある、ということを私たち日本人は覚悟しておかなければいけないということです。
であるならば、日本は専守防衛の自衛隊ではくて、正式な正規軍を組織し国家防衛を真剣に考えなければなりません。
日本は、反日国家である中国、北朝鮮、韓国や、過去に不可侵条約を破って日本に侵攻したロシアなど、潜在的脅威といえる国々に囲まれています。
今は世界最強のアメリカ軍が日本に駐留しているのでどこの国も日本には手出しできませんが、アメリカ軍が日本から撤退したらどうなるでしょうか?
自分よりも弱いとわかったら力ずくで何でもするのが中国です。
南シナ海の九段線や南沙諸島埋め立てなど見ても分かる通り、ジャイアニズムとも言うべき無茶苦茶な論理で力による侵略を実行に移しています。
アメリカ軍が日本からいなくなったとたん、尖閣諸島の占領や沖縄の実効支配という暴挙に出るかもしれません。
その時、日本は自国の力で国を守れるのか?
国民全員が真剣に考えなければならない事案だと思います。